童話の女の子がモチーフ
うつむき加減になった頭巾をかぶった女の子のメダル。
頭巾やバスケットを持っていることなどから、この女の子は童話の中に出てくる赤ずきんちゃんだと思われます。
赤ずきんの童話の起源は諸説ありますが、フランスの農村に伝わる口承物語であったと言われています。
17世紀に、ルイ14世の宮廷に仕えていたシャルル・ペローによって書きとめられた童話の一つとされています。
このメダルが製作されたのは19世紀後期-1900年頃ですので、その時代には既にヨーロッパで赤ずきんちゃんの物語は一般に知られていたことになります。
物語の主人公を描いた、珍しいメダルです。
金細工だけで描かれた物語のワンシーン
正円の枠の中でゴールドが切り取られるようにして少女のシルエットが描かれています。
少女は指で何かを指すようにして歩いています。
少女の後ろには、尻尾のような棒状のものが見えます。
少女の優しい目や口、ふっくらとしたカールした前髪、スカートのヒダ、しっかりと握られたバスケット。
そうしたすべてのディテールが金細工のみで描かれています
裏面に一部薄くなていますが18CTと刻印が押されていることから、イギリス製です。
18カラットゴールド。
注:チェーンは付いていません。
動画は下記をクリックしてご覧ください。
赤ずきんのアンティークゴールドメダル
小さな写真をクリックすると大きな写真が切り替わります。
アンティークジュエリーで時々「メダイユ」という言葉が出てくると思いますが、これはフランス語で「メダル」という意味の言葉です。
このような小さくて丸い金のメダルをチェーンに通してネックレスやブレスのチャームとして使います。
メダイユの題材として一つ大きなのは、聖母像や十字架、聖人像など宗教的なモチーフです。
キリスト教関係で特に見るのが、天使ラファエルと聖母マリアのメダルです。
それ以外の聖人では、これまで洗礼者ヨハネ。
旅の守護神St.Christophe(サンクリストフ)を扱ったことがあります。
下記はカルティエ社による聖人のメダルです。
メダルは宗教的なもの以外にも、「愛」を描いたラブメダルもあります。
下記のフランスで著名なレイモン・ペイネ(ペイネの恋人たち)のラブメダルです。
ラブメダルとしては、AUGIS社のメダルを思い浮かべられる方も多いことでしょう。
AUGISのラブジュエリーに関しましては
Maison Augisのラブジュエリー(愛のメダル、愛のリング)をご参照ください。
アンティークエピソード集のページでは、様々なアンティークに関するエピソードをご覧いただけます。
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シェルシュミディで取り扱うアンティークジュエリーは、全てオーナーが直接フランス、イギリスを主としたヨーロッパで買い付けてきたものです。